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音をつくる仕事

10時に調律師のM氏がきた。コーヒーも出さない間に、ピアノを分解して、作業が始まった。いつも、朝一番にきてくれて、新鮮な仕事をしていってくれるのには、感謝している。一通り鍵盤やハンマーの確認が終わったら、チューナーの音が聞こえて、音を合わせていく。その理屈(いわゆる音響学ってもの)は、いまひとつ私にはわからないけど、ピアノの緩んでいた弦が、シャキ!としていくのがわかる。悪いな~と思いながら、コーヒー入りましたけど・・・。と声をかけ休憩。世間話になった。
家庭のピアノより、コンサートチューナーとしての仕事が多いM氏は、週末、高橋真理子のコンサートのチューニングをするらしい。この前は、由実かおる のコンサートだったんだって。
私も当然、M氏のチューニングのピアノで演奏したい。でも残念ながら、それがかなう事はまずはない。日本では、市町村のホールはきまった調律師と契約していて、自分の好きな調律師にホールのピアノを触ってもらう事ができない。もし可能でも、調律中、ホールと契約している調律師が立会い、しっかり立会い料と取られる。
自分の好みをわかってくれていて、いい音を出す手助けをしてくれるスタッフとして、演奏家は調律師を選びたい。でも、ほとんどそれはかなわない。
でも今日は、いい話が・・・。10月に、M師が入っているホールから、仕事の話が来た。
仕事にかかるとき、「今日は気合入れるわ!」といってくれるその職人魂には、演奏家冥利に尽きる。スタッフの思いを背負って、舞台に立つことをもう一度肝に銘じておかないといけないと思った。
by m-koine | 2008-02-14 01:37

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